交感神経について
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。交感神経は活動時に機能し、副交感神経は休息時に機能するという役割があり、いずれかの機能が働いているときには、もう片方は働いていないというシーソーのような機能となっています。
今回は、自律神経のうち、活動時に機能する交感神経に着目してみましょう。
1.交感神経の役割
交感神経は、自律神経のうち、活動時に活発に働きます。また、活動時の他に、緊張している場合やストレスを感じている場合に、より多くの働きをします。
交感神経が働くと、身体が活発に活動するための状態に移行します。具体的には、気管が広がり呼吸が大きくなる、心臓が活発に働き拍動が早くなる、胃腸の活動を抑えその分のエネルギーを活動に当てると言った変化が起こります。
これらの役割が適切に働くことによって、日中に活動を行う場合に、エネルギーを効率よく利用することができるのです。
2.交感神経ばかり使うと…
このように、日中の活動を行うに当たって、交感神経の働きは無くてはならない機能です。しかし、交感神経ばかり使われてしまうとどうでしょうか。常に活動のための身体であるため、胃腸の働きが弱く食欲がなくなる、常に心臓の拍動が早く血圧が高くなるといった健康上の問題が生じてしまいます。
交感神経は、活動を行う場合の他に、ストレスを感じている場合に、より強く働きます。そのため、本来、休息するべき時間に、ストレスを感じてしまっている場合は、交感神経ばかりが働いてしまい、上記のような健康上の問題が生じてしまうこととなってしまいます。
例えば、仕事上でミスをして、翌日怒られるような状況、長時間の通勤、こなせないほどの仕事のノルマなどで、本来休息を取らなければならない状況で、ストレスを感じてしまい、交感神経ばかりが活動するという状況になるのです。
3.ストレス発散のために
過度なストレスにより、交感神経ばかりが使用されているような状況の場合、それを改善するのは容易ではありません。本来であれば、環境を改善するのが最も効果的ですが、職を変えなければならないなど、すぐに改善することができないケースがほとんどでしょう。
そんなときは、マッサージによって、ストレスを和らげることをオススメいたします。マッサージで筋肉をほぐすことによって、活動状況から休息状況に入ったと判断し、交感神経の活動から、副交感神経の活動に切り替わるきっかけを与えることが可能です。